浜本工芸の家具づくりを陰で支えている工具、それが治具です。
治具とは、加工や組立てをするとき、部品や工具の作業位置を指示・誘導するために使用する工具のことで、浜本工芸には大小合わせて約1,000近くの治具が保管されています。
家具のデザインが新しくなる度に、製作してきた治具。
浜本工芸の歴史を語る上で欠かせない、いわば知恵の結集なのです。
一つの家具をつくるために、数点の治具を使用します。
デザインが複雑になれば、治具もそれに合わせて、いかに効率よく、美しく仕上げられるかを考え、細部にこだわり職人が一つひとつ手作業でつくっています。
浜本工芸は受注生産もおこなっていますので、Aのテーブルをつくるには、A用の治具を機械に設置して製造し、それが終わればBのキャビネットをつくるためのB用の治具の設置をしてと、その都度差し替えて作業をおこないます。
上質なものづくりにこだわる浜本工芸において治具は、数少ない自動化した機械で使用する工具。
くるいが出ないよう、微調整をし、何度も繰り返し使用できるよう精巧につくっています。
目的に応じてつくられる様々な治具は使用方法も様々で、椅子の組み立てや、下記のようにNC機器(自動加工機械)にセットして使われます。
1.専用治具をNC機器にセット
2.木材が動かないように治具でしっかり固定
3.固定された木材をNC機器が精巧に加工